ソフトテニス元日本代表前衛のツバサです。
この記事では正クロス展開・逆クロス展開の前衛のポジション取りから、各コースの立ち回り方まで詳しく解説していきます。
クロス展開のポジションと立ち回り
正クロス展開・逆クロス展開で基本のポジションを取ると、4人の位置関係は下の図のようになります。
単純に後衛がいない方のサイドに前衛が立つことになるのでクロス展開のポジショニングは比較的簡単です。
しかし抜かれないよう自分のサイドに寄りすぎて、センターがガラ空きになっている前衛が多いので、ストレートに意識を置きすぎないよう注意しましょう。
クロス展開で打たれる主なコースは以下の6コースです。
クロス展開で打たれるコース
- クロスへのシュートボール
- クロスへのロブ
- センターへのシュートボール
- センターへのロブ
- ストレートへのシュートボール
- ストレートへのロブ
それぞれのコースの特徴や意識するべきポイントを解説していきます。
①クロスへのシュートボール
クロス展開で最も打たれる回数が多いコース。試合の前半で連続して何本か抑えることができれば、その後の試合をかなりコントロールしやすくなるので積極的に狙いにいくべきコースです。
しかし自分の後衛の実力が相手後衛より明らかに勝っているときは、後衛にラリーさせた方が確実に点を取れるので、ポーチボレーに出る頻度は試合の状況に合わせて決めましょう。
後衛の実力が同レベルの場合は相手前衛よりも先に仕掛けてポイントできるかどうかが勝負の分かれ目になります。
②クロスへのロブ
クロス展開で最もローリスク・ローリターンなコース。試合の前半でシュートボールやストレートへのロブを抑えた後、逃げ道として打たれたクロスへのロブを叩くことができれば相手は打つコースがなくなり勝負が決まります。
基本的に無理に追う必要はないコースですが、シュートボールで攻めづらいインドアの試合では打たれることが非常に多いコースなので、思い切って追いかける場面も時には必要です。
いずれにせよ追いかけるタイミングは試合の中盤から後半になります。
③センターへのシュートボール
クロス展開で通されると後衛が辛いコース。基本のポジションが取れていれば前衛の正面になるため、そもそも打たれることは少ないはずのコースですが、上手いこと通されると後衛が返球しづらく厳しいコースです。
しかし意図的に誘うことができれば、1歩で楽にボレーできてしまうコースでもあるため相手後衛との駆け引き次第で簡単に得点できるコースでもあります。
センターへのシュートボールはポジショニンングで打たせない、もしくは誘って打たせて取ることが鉄則です。
④センターへのロブ
相手が体勢を立て直したいときに打つことが多いコース。このコースには中ロブというより甘い死に球が飛んでくることが多いので相手が体勢を崩しているときには追いかける準備をしておきましょう。
また自分の後衛がセンターに動かされて打った後は陣形が崩れてしまうことが多いので、前衛がポジショニングや声掛けで先導して陣形を立て直してください。
相手が守備的ダブル後衛の場合、このコースに連続して打たれることが多いので下がるモーションなどで打たせない工夫が必要です。
⑤ストレートへのシュートボール
クロス展開で通されると失点に繋がる可能性が最も高いコース。このコースを通されると高い確率で失点しますが相手からしてもリスクが高いコースなので意識しすぎる必要はないです。
抜かれないようサイドに寄りすぎて、センターがガラ空きになる方がペアとしてはマイナスなので、抜かれたら仕方ないと割り切ってプレーすることも時には必要です。
相手後衛がサイドラインより外側から打つ場合と、短い場所から打つ場合はセンターを捨ててストレートのみ守ることもあります。
⑥ストレートへのロブ
クロス展開からストレートに展開されるコース。このコースを好き勝手に通してしまうと、相手にローリスクで後衛が動かされてしまうため試合の前半に何本かスマッシュで叩いておけるとベターです。
ポーチボレーを決められた直後のラリーでは、このコース変更の中ロブを打つ後衛が非常に多いので頭に入れておきましょう。
また相手のファーストレシーブで打たれることも多いコースなのでポーチボレーに出るモーションから誘って叩くのも効果的です。
まとめ
クロス展開のポジション取りと立ち回りについては以上です。